統合失調症の対応
臨床で実際の統合失調症患者に対応すると,急性期に味わう恐怖と苦しみや孤独は大変なものだと感じます。そして彼らの傍らで静かに時を共有するとき,彼らのなかに「ふるえるような,痛々しいほどの柔らかさ」5)を感じずにはいられません。医療者にとって,押し付けがましくなく,健やかに共感する能力は,統合失調症を経験する人々を援助していくうえで身につけておかなければならない大切な素養だと思います。陰性症状の中の一部の症状がこの病気の本態であって,陽性症状や他の陰性症状は病気の「結果」「表現」に過ぎない,という考え方もあります。また,陽性症状が必ずしも本人を苦しめるものではなく,より耐え難い苦痛からの救いになっている場合もあります。陽性症状/陰性症状という分け方ではなく,3〜5つの症状群に分けた方が病気の本態に近いという学説もあります。上にあげた症状論は一般的な考え方ですが,あまり形式的な見方だけでは患者さんの人間的な部分を見落としてしまうこともあります。「病気を見て人を見ない」ことのないようにしたいものです。 精神分裂病は,非定型抗精神病薬やリハビリテーションの発達とともに予後が良好になり,統合失調症という病名に生まれ変わりました。これは,中枢神経系の失調による神経疾患以上でも以下でもない存在となる時代を迎えつつあることを意味しているように思います。
統合失調症を治療する方法
薬だけに頼らない方法。 | ||
マニュアルは簡単な四つのステップ方式。 | ||
うつ病、統合失調症、発達障害などの精神疾患を抱えて、生活保護費だけでは生活が困難で、 |